share:3
こんにちは!あなたがこれまでに読んだ本で一番感動した作品は何ですか?
そう、僕はもちろん「下町ロケット」。涙が止まらないほど「ものづくり」の情熱に感動した僕は、それ以来工場が大好きで、機械を見るとテンションがあがってしまいます。
今回はそんなワクワクを胸に糸満市西崎まで車を走らせてきました。やってきたのは県内製造業トップクラスの規模を誇る「海邦ベンダー工業」さん!
なんでも最新のレーザー加工マシンをつい先日導入したばかりで、県内のものづくり界隈で話題なんだとか。会社にお邪魔するなり、大きな工場が2棟も並んでいる様子に大興奮しがら取材させていただきました!
今回は沖縄での「ものづくり」に興味がある方に向けて、県内で最前線を走る「海邦ベンダー」さんの技術の秘密に迫ります!
工場が最大の営業マン?海邦ベンダーという企業の強みを登川専務に聞いてみた
まずは、「海邦ベンダーさんがどんな企業なのか知りたい!」と思い、同社の登川専務に会社について教えていただきました。
「海邦ベンダー」さんは、
①ステンレス建具とスチール建具の加工・製造
②ステンレス金物とアルミ金物の加工・製造
③その他金物、ドアの加工・塗装・製造
を主な事業として行い、従業員65名のうち約半数は工場で加工を行う職人という生粋の製造業者。設計・展開から、切断や曲げなどの加工、組み上げ・塗装まで一貫して自社で行うことができるとのことです。
県外大手メーカーからも技術と実績が評価され、たくさんの加工・製造を委託される、県内でもトップクラスの規模を誇る企業。私たちが利用する沖縄県内の建物の多くに、海邦ベンダーさんの製品が使われています。例えば那覇空港国際線ゲートや北谷デボアイランドの看板なども同社の技術を活かした実績の一つといいます。
そんな海邦ベンダーさんの強みを、3つのトピックに分けてお伝えいたします。
1.沖縄の製造業を牽引する圧倒的な設備
海邦ベンダーさんの強みとしてまず知っておかなければならないのが、「県内最高峰の設備」を誇る企業だということ。
「私たちは、工場は最大の営業マンということを掲げています。自信を持ってお見せできる、この工場の設備をご覧いただければ必ず信頼に繋がると思っています。ですので、お客さまにはまず工場内をご案内します。」と、登川専務に工場を案内していただくことに。
2棟にも及ぶ大きな工場内には、一般の人は見たこともないような大型で迫力のある機械が所狭しと並んでいますが、その中のいくつかは沖縄でここにしか置いていない最新の設備。常に最新の設備を導入して、お客様の要望を完璧に実現できるように努力されていました。
こちらの高さのある機械は、資材を自動でセットしてくれるもので、これを導入することによって重い資材を運ぶという重労働を大幅に減るのだそう。
こちらの床が可動することで、資材自体を動かして加工をする大きなレーザーカッターは72時間も加工し続けることができる優れものです。
これを導入することで従業員に休みをとってもらいやすくなる。三連休でもこの機械を稼働させることができてすごく効率的です。
しっかりと設備投資を行っていくことで、従業員に還元していけるというのが大きなメリットとなるのだそう。
圧倒的なレーザー技術!沖縄に一台のすごいやつ
こちらのドイツ・トルンプ社製の最新型ファイバーレーザー切断機は、沖縄初の導入ということでメディアにも取り上げられたほどの設備。瞬く間に思い通りの形に加工してくれ、素人の僕でも声をあげて喜んでしまうほどの光景でした。なんと、従来のレーザーカッターの3倍の速度で加工してくれるのだそう。
その使い方を特別にご紹介!
1.タッチパネルで設定をして
2.中に加工する版をおいて
3.いざ、レーザーでカット!
すごい精密な加工がほんの一瞬でできあがっちゃいます。触っても熱くないことにとってもオドロキました!
この製品も最新のレーザーカッターで加工したもので、指の先ほどの細かい加工まで行ってくれるということに驚きます。
担当の方が「最新のレーザーカッターを使うと、これまでできなかったほど精密な仕上がりを提供できるし、人がやらないといけなかった細かな調整も自動でやってくれて仕事が早くなった」と嬉しそうに語ってくれ、現場で働く人にとっても嬉しい導入であることを実感しました。
海邦ベンダーには、県内外から多くのメーカーさんがいらっしゃいますが、まずはとにかく工場を見てもらいます。私たちも最新の設備と優秀なスタッフがいるので、図面をお持ちいただければほとんどの製品がその図面の通りに加工することができるという自信があります。
もちろんメーカーさんも現場を見れば納得してくださるので、やはり工場が最大の営業マンだということを確信します。
「工場を育て、人を育てる。」全ては従業員のために行う徹底した効率化
従業員からこういう設備が欲しいという声があがって、その意見が正しければ即決で購入することもあります。
上記のように語る登川専務。このような積極的な最新設備の導入には理由があります。
最新設備を積極的に導入することは、従業員の労働環境を整備することにつながります。従業員にとって嫌な作業は、機械に替えてしまった方がより働きやすくなりますよね。
継続して使用できる時間が長い機械を導入すれば、従業員に休みをとってもらうこともできて無理な働き方をしなくてすみます。どうしても人には体力や集中力に限界がありますので、そこを機械でカバーしながらできるようにしています。
このように、最新の機械を導入することによって従業員が働きやすい環境を構築できるということ、で設備投資も惜しまないという理由がありました。
先ほどお見せした最新のレーザーカッターのように、従来の3倍で加工できるということになれば、これまで以上にお仕事を受けられるようになります。それでさらに利益を得ることができれば、従業員に給与の面でも還元でき、安心して働いてもらうことができますよね。
効率化すべきところは徹底した効率化に取り組み、従業員に還元していくという姿勢が感じられます。
それでも、あくまで機械は使うもの。機械に使われるようであってはいけない。いくら機械の効率がよくても、機械を使ってものづくりをするのは人ですから。
だからまずは従業員を育てることを考えながら会社が発展できるようにということを心がけています。人を育てることで工場も育つ。このバランスを少しずつ取れてきているので、それが強みかなと思います。
まだ対応したことのない困難な案件でも、まずは一度預かり社内で徹底して検討するのが海邦ベンダー流なのだそう。
「とにかくやってみないことには、技術も会社も成長していかない。」という信念のもと、チャレンジ精神を持って従業員とともに発展していける会社を目指されています。
「沖縄の建物に使われる製品はすべて沖縄で作りたい」沖縄の製造業が抱える課題と海邦ベンダーの挑戦
現状では、沖縄の建物に使われる資材は100%沖縄で生産できている訳ではありません。
今もこれからもどんどん発展していく沖縄で、需要や仕事を県外に逃していくというのは悔しい。
観光を中心に発展が著しい沖縄ですが、まだまだ発展途上にあるのが製造業。追いつかないほどの需要に、100%対応できていないというのが現状なのだそう。
だから、私たちは県外にも引けを取らない生産体制で現状に挑みたい。
県外の大きな工場のように、大量に安定して生産できれば沖縄でやれることはまだまだあるはずです。「沖縄の建物に使われる製品は全て沖縄で作る。」そういった気持ちで日々挑戦を続けています。
県内トップの規模で挑戦をし続けるその裏には、沖縄の製造業をさらに発展させたいという強い思いがありました。あらゆる産業の発展を支える製造業のなかに、こんなにも熱い企業があるというのが、沖縄の将来を期待させてくれます。
気軽に相談しやすいアットホームな雰囲気の秘訣は「工場長」にあり? 工場長のお人柄に迫る!
ここまでは工場の充実した設備から海邦ベンダーさんの強みに迫りました!最新の設備がいかに従業員の皆さんの働きを助けているかがおわかり頂けたかと思います。
一方、この工場ではどんな人が、どんな風に働いているのか気になりますよね。まずは、工場を取りまとめるお仕事をしている、工場長の平敷(へしき)さんにお話を伺いました!
平敷さん、こんにちは!今日はお忙しいところありがとうございます!まずは自己紹介をお願いします!
こんにちは!工場長を務めさせていただいております平敷と申します。海邦ベンダーで働き始めて、もう23年目になります。
23年も!ベテランですね!工場長ってどんなお仕事をするんですか?
お客様のご要望に答えるために営業と現場を繋いで成果を出していくのはもちろんですが、そのほかにも工場内の様々な仕事をこなしたり、従業員の相談に乗ったり、どうしたら効率的に生産できるかを考えたりという仕事が主ですね。雑務が多いですよ(笑)。
現場の従業員さんが働きやすい環境を細かく整えることで、お客様の要望に応えていく大事なお仕事ですね!工場のメンバーさんから、気軽に相談されることも多いんですか?
多いですね!会社の中では若い方なので、私に相談しやすい環境があるのかなとふうに思います。歩いていると、「工場長、ちょっと相談いいですか?」みたいな感じで呼ばれます。笑 忙しい時もありますが、相談してくれたタイミングで聞いておかないとなっていう気持ちもあるので、基本的に大歓迎です。
「頼れる兄貴!」という感じですね。素敵です!
工場長になって3年目で、まだまだそんなわけじゃありませんがそこを目指して頑張りたいですね!工場長という立場ではありますが、私より先輩の方も多くいるので、僕自身も先輩方から教わったり相談しながら頑張っています。
後輩からも先輩方からも支持される工場長ですね。実際に製作に関わることもあるんですか?
忙しい時は実際に製作することもありますが、普段は製作するためのデータを作る業務が多いです。うちは機械で行う工程が多いので、機械操作に関する知識を活かしながらデータ製作を行なっています。
例えばどんなものを?
私が作るものはちょっと変なものが多いかもしれません。笑 もちろん建具や金物が主ではありますが、例えば、モナリザをパンチングでデザインしたり、カブトムシのオブジェを作ったりと海邦ベンダーのデザイン系のものは私が作ることが多いですね。
平敷さんが制作されたという金具アート。この細かな技術はもはや芸術の粋です。
これ!工場で見て感動しました。穴の配置とそのサイズだけでこんなにも表現ができるんですね!
デザインしたものを精密に製作してくれる機材もありますし、こういうこともできるんですよ。最新のレーザーカッターは見ていただけましたか?
はい!拝見させていただきました!速いし、細かいし、素人目に見てもあれはすごいですね!
すごい技術に釘付けの様子です(笑)。
お客様もみなさん、シロマさんのような反応をされるんですよ。スピードも速いし、すごく精密なものまで作れるしすごいですよね。さすがに私も初めて見た時は笑っちゃいましたもん(笑)。 お客様のそういった反応も嬉しいですね。
そういった驚くほどの機械も駆使しつつ、製作が狙い通りに行くとやりがいがありますよね。製作の中でも特に面白いと思う瞬間は?
「狙い通りに行く」ということに関しても、データを作る段階からやりがいがあります。お客様からいただく図面は出来上がりの完成図で、私たちが利用するためにはそれを分解する「展開」という作業を経て、データ化する必要があります。
データ化するプロフェッショナルたちのお仕事の様子
その展開が綺麗にできて、お客様と私のイメージが綺麗に重なって、喜んでもらえた時が何よりもやりがいを感じる瞬間です。そのほかの製品も、うちにしてよかったと言ってもらえるとやっぱり嬉しいですね。こういうチャレンジのできる環境にも感謝しています。
なるほど。高度な技が求められますね。機械や工場の設備は全てマスターしていそうです!ここに入社した方には平敷さんが仕事をレクチャーするんですか?
私も一応全ての機械の基本的な操作は覚えていますが、現場にはそれぞれの部門に経験豊かで優秀な従業員がいますので、そういった先輩方からレクチャーしてもらっています。
先輩から業務を習いやすい環境を整えられるのも、平敷さんのお仕事の賜物ですね!最後になりますが、これから一緒に働く人にひとことお願いします。
私としてはこの仕事が好きでやってくれる人が来てくれると嬉しいですね! ものづくりが好きな人に入ってもらって満足して働いてもらうというのがなによりです。
そして、設備は整っているという自信があるので、発想力や創造力があってここにあるものを駆使して色々なものを作れる人と働けるのを楽しみにしています。
新しい提案も受け入れてくださるんですね?
もちろんです。一つの作業をとっても色々なやり方があります。まずは一つのやり方をレクチャーしますが、他の従業員から提案があれば、きちんと考えた上で積極的に採用しますよ!私がその方法を真似することだってあるので(笑)。
コミュニケーションを取りやすい職場だからできることですね。お忙しいところありがとうございました!
どんな人が働いているの?実際に働いている人にインタビューしてみた!
会社をまとめる登川専務、工場をまとめる平敷工場長にお話を伺ってきましたが、今度は実際に工場や現場で働いている従業員のお二人にお話を伺います!
今回インタビューさせていただいたお二人はどちらも入社1年ほど、入社した理由や現状について新鮮なお話が伺えるはず。さっそく聞いてみましょう!
最新の設備で新しいチャレンジをしていきたい!現場勤務1年目の新城さん
今日はお忙しいところありがとうございます!お名前とどんな業務を担当されているのか教えてください!
新城(しんじょう)と申します。主に金属類の溶接の業務を担当しています。
製作に関わっていらっしゃるんですね。海邦ベンダーさんに入社された理由はなんですか?
元々建築現場で働いていて、これまでとは違ったものづくりを経験したいなと思い転職しました。
ものづくりが好きな人には最高ですね。工場長の平敷さんもそういった人が来てくれると嬉しいとおっしゃっていましたしね!職場の雰囲気はどうですか?
作業中は、「職人!」という感じの先輩方が多く、寡黙に仕事をしていて静かな雰囲気なんですが、休憩時間はみなさんフレンドリーに話してくださるので楽しく働けていますよ。
メリハリがありますね。工場長とのコミュニケーションはどうですか?
すごく話しやすいですね〜!入社したての頃から気遣ってよく話しかけてくれて、すごく感謝しています。
さすが「頼れる兄貴」平敷さんですね!これからどういうふうに成長していきたいなどイメージはありますか?
これだけ大きな工場で最新の設備も整っているので、どんどん新しい仕事を覚えて、新しいチャレンジをどんどんしていけるようになりたいですね。
新しい機械があるのも魅力的ですよね。僕も憧れちゃいます(笑)。
上司がそういった設備を従業員の意見を聞いてスピード感のある対応をしてくれるのも嬉しいですし、なによりそれを使って作られた製品がお客様の手に渡って「これは海邦ベンダーさんの作った製品だから、やっぱりいいね!」と認めてくれると嬉しいですね。
自分の手がけた製品がお客様の期待に応えられると嬉しいですよね!お忙しい中ありがとうございました!
海邦ベンダーの信用をより強くしていく!営業部1年目となる城間さん
こんにちは!お名前と業務内容を教えてください!
城間といいます。営業を担当しています。
奇遇にも同じ城間ですね!海邦ベンダーさんのどこに惹かれて入社したんですか?
沖縄は城間は多いですからね(笑)。私はもともと別の会社で建築資材の営業をしていて、それからここに入社しました。常に新しいものづくりに関われることにやりがいを感じたのが理由ですね。
なるほど!最新の設備を駆使して、常に新しいものづくりをされている点が魅力的に感じたんですね。お客様にとっても新しい機材は魅力的なんですか?
私が担当させていただいているお客様は、長くお付き合いして頂いているお客様が多いのですが、新しい機材が入るとスピーディーかつ正確な生産を大量にできるということをお伝えすることで、喜んでいただけることが多いですね。
やっぱりお客様にとっても嬉しいことなんですね!職場の雰囲気はどうですか?
私が所属している営業部は、先輩方が色々なことを丁寧に教えてくださるので仕事がすごくやりやすいですね。入社したてのまだ分からないことが多い時から、たくさんの人がサポートしてくれています。
入社したてでも安心ですね!この会社でどういう風に成長していきたいですか?
今お世話になっている先輩方を見習って、「海邦ベンダー」という名前をより多くの方に知ってもらいつつ、さらに信用を高められるようになりたいですね。
城間さんのような社員がいると、海邦ベンダーさんも心強いですね!お忙しい中ありがとうございました!
”沖縄の建物に使われる製品は全て沖縄で作る”その高い志で業界を牽引する海邦ベンダー
海邦ベンダーさんは、従業員とお客様のために徹底した設備投資を行う、これからの沖縄の製造業を牽引する素敵な企業でした!
積極的な設備投資は、従業員の作業効率を向上させて、より働きやすい環境を整える上ですごく重要なこと。そして、「工場は最大の営業マン」という言葉に納得するほど、技術力に驚かされ、信頼できる工場。
海邦ベンダーさんのもつチャレンジ精神はきっと「沖縄の建物に使われる製品は全て沖縄で作る。」という沖縄の製造業の目標を叶えてくれるはずです!
海邦ベンダーさんはこんな人におすすめの企業!
チャレンジ精神溢れる海邦ベンダーさんで働くのは、こんな人がおすすめ!というポイントをいくつかピックアップしてみました。ご検討中の方はぜひチェックしてくださいね!
①ものづくりが好き!
②最新の設備を駆使して、自分なりのものを生み出したい
③向上心のある環境で働きたい!
この3つに当てはまる人にはぴったりかもしれません。これまで同じ職種の経験がある人はさらにいいかも!
以上、海邦ベンダーさんをご紹介しました!下町ロケット、読み直そ。
※ 外部サイトへ飛びます。
おまけ
海邦ベンダーさんの近くにあるやちむんカフェ、土~夢の豆腐ハンバーグは絶品です。栄養たっぷりでランチにオススメ、これを楽しみに仕事を頑張れそうです。
土~夢
住所:沖縄県糸満市西崎町3-16
電話:098-995-1021
web:https://tabelog.com/okinawa/A4704/A470402/47010933/