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こんにちはー!!ライターのmitsuです!沖縄はいつまで暑いんだ!?暑過ぎるー!と言っていたら、急に寒くなり体調管理の難しさをこの年齢になっても痛感する今日この頃です(笑)。
コラソン10周年記念Tシャツゲットしましたよー!!
今回は、11月11日(土)に浦添市民体育館で行われた“琉球コラソンVSトヨタ車体ブレイブキングス”とのハンドボールの試合観戦に行ってきました。琉球コラソンにとっては地元ホーム沖縄での試合、そして当日は得点王など輝かしい実績を持っている棚原良選手が海外挑戦を終えて、コラソンに復帰したカムバック試合という事で大盛り上がりを見せてくれました。
私自身初めてプロのハンドボールの試合観戦でしたが、試合終了があっという間に感じるくらい集中して楽しめました。様々なスポーツが盛んな沖縄ですが、実は「沖縄はハンドボールが強い」って知っていましたか?全国大会や、インターハイの試合結果をみると、ベスト4くらいには沖縄県の学校がほとんど入っています。
今回はそんな沖縄ハンドボール業界のリアルを人気チーム琉球コラソンの選手から伺ってきましたので、お届けしたいと思います!
そもそも、ハンドボールとは?
バスケ、サッカー、野球に比べてすこしマイナー感のあるハンドボール。そのルールをよくご存知でない方のために簡単に説明をすると、ハンドボールとはゴールキーパーを含めた7人が相手ゴールを目指して得点を重ねていく屋内競技です。
似ているスポーツとしてよくバスケットボールがあげられます、その理由にボールを手で扱い試合運びをドリブルやパスでつなぐためですね。
バスケとの大きな違いに、キーパー以外はゴールから半径6メートルの半円内は足をつけてプレーできないというのがあげられます。そのため、攻撃側はシュートの際大きくジャンプして、できるだけゴールに近づいてボールを投げるのが多いですね。また各プレイヤーは3歩または3秒までボールを保持できるのも特徴です。
全身を使ったスピーディーな動き、ダイナミックなシュートなど、激しい動きが魅力で見ている方もドキドキします。屋内競技の中では群を抜いてフィジカルコンタクト(身体のあたり)が激しいスポーツです。
2チームが互いに1個のボールを奪い合い,相手側のゴールに投げ入れてその得点を競う球技。基本的に選手交代はどのタイミングでも自由に出来ます、最近ではオフェンスやディフェンスで選手を変える戦術もあるそうです。先発するメンバーだけでなく、チーム全体の総合力が必要なスポーツです。
なぜ沖縄がハンドボールが強いのか?
ハンドボールの試合会場でも小、中、高校生が多く見られました。
前述した通り、ハンドボールの全国大会になれば沖縄のチーム(学校)のベスト4入りは結構当たり前になっているようです。確かに新聞やニュースで私も見たり聞いたりしているので、「言われてみてば、確かに」と思いましたね。
友人に詳しく聞いてみると、「浦添の小学校はどこもハンドボール部があるんだよ」と言われてビックリしました。なんとコラソンの県出身選手は、ほとんどが浦添市出身というからこれまた驚きです。
沖縄県全体がハンドボール王国と思っていたのですが、実は“浦添市”がハンドボール王国なのです。小学生からハンドボールが身近にあり、週末の練習試合も対戦相手は同じ“浦添市内”にあるので遠い所に遠征に行く必要が無い。
中学に上がってもハンドボール部があり、小学校の時の顔なじみの先輩、後輩がいるのでチームワークが良い。そして、いつも先輩方が練習を見に来てくれたり練習相手になってくれる。ハンドボールに集中する環境が整っているようです。
また驚く事に!その環境は最近できたわけではなく、今コラソンで活躍している選手が小学生の時にはそのような環境はすでに整っていたとのこと。簡単に計算しても約20年前くらいからは“ハンドボール王国浦添”はできていたのです。
各選手へのインタビューで、「沖縄は小、中、高校と何故強いと思いますか?」との問いに、「ハンドボールを行う環境が良い。または、身近にハンドボールがある。」との答えはこういう事なんだな、と浦添市のサポートがその背景にあることを気づきました。
沖縄のハンドボールを盛り上げるクラブチーム「琉球コラソン」とは?
そんなハンドボール王国、浦添に拠点を置くのが「琉球コラソン」という沖縄初のハンドボールクラブチームです。
なんとその前身は沖縄を拠点とするプロサッカーチーム「FC琉球」!そのハンドボール事業部として2006年に設立され、その翌年2007年に独立したチームがこの「琉球コラソン」です。
日本ハンドボールリーグに参加しているチームは基本的に母体企業を持っている一方、琉球コラソンはリーグで唯一のクラブチームとなっており、県内企業のスポンサードによって成り立っているのが特徴です。ちなみに沖縄から国内スポーツのトップリーグへの参入は、バスケの琉球ゴールデンキングスに次いで2チーム目とのこと!
一時はスポンサー数が8社と厳しい時期もありましたが、地道な活動を進めた結果今では100社を超えるスポンサーに恵まれ、経営危機の状況からの脱し、盤石なスポンサー体制を築き上げています。
試合や練習の忙しい合間を縫って、定期的にハンドボールスクールを開催し、社会貢献やハンドボールの普及にも努めているコラソン。地域社会との関わりが、いつも応援してくれるファンや地元の方への恩返しにもなっているようです。
琉球コラソンの3選手に聞く、独立から10年目となる今の想い
そんな琉球コラソンは2017年は、設立からちょうど10周年の記念すべき年です。あたらしいステージにはいる琉球コラソンはどのような想いをもってこれからハンドボールと向き合っていくのか、キャプテンの名嘉さん、村山さん、松信さんの3選手からアンケート形式で伺ってきました!その内容をご紹介します!
今年で10周年を迎えた琉球コラソン、10年で大きく変わった事はありますか?
練習場がしっかり整ってきたのは大きいですね。また、おかげさまで知名度も少しづつあがってきて、全国からも入団を希望する選手が増えてきました。
名嘉さんと同じく練習場所ですね、あとはもちろん練習の質、関わる人数が大きく変わったと思っています。
チームも増え、選手の数(人数)は増えましたが、もちろんそれだけではなく戦力が充実してきたのは昔に比べると大きな変化だと感じています。
ハンドボールの魅力を教えて頂いてもよろしいでしょうか?
やはりスピード感とそのフィジカル面が強調される迫力でしょう、試合観戦に慣れてくると戦術的にも楽しめるのでどんどんのめり込んでいけるスポーツだと思っています。
ここはもうシンプルに、走って、投げて、跳ぶ!!ということですね(笑)。
屋内競技の中で1番のコンタクトスポーツだと思っていて、その迫力や臨場感が魅力かと。あとスピード感のある展開で見ていても飽きさせませんよ。
ここまでシーズン中盤ですが。シーズン前半を振り返って、良い点、または改善点はありますか?
良い点としては、全力で試合する事ができ、悪い点を次の試合で改善できていることがあげれます。改善点は、試合を勝ちきれない場面がまだあることですね。突破力をつけていかなければと思っています。
今季はデフェンスが安定しているのは良い点かと。改善点はやはりオフェンスの得点力ですね、そこをもっと伸ばしていきたい。
献身的なデフェンスとスマートなハンドボールができていますが、村山さんと同じく僕も得点力UPが課題だと感じています。
後半戦に向けて、注目して欲しい点や注目選手などいましたら教えてください。
注目してほしい所は、選手1人1人が楽しくハンドボールをやっているか?という点ですね。そのエネルギーをしっかり伝えられているかどうかをぜひご覧になって欲しいです。また注目選手はNO.17の浅井選手です。新人でリーグの厳しさを痛感していると思いますので、そこをどう克服していくのかをぜひ見守って欲しいと思っています。
見どころはオフェンスの得点力と、カムバックしたNO.1の棚原良選手です。彼が戻ってきてくれたことは大きいです。
運動量のあるディフェンスにはぜひ注目して欲しいですね。あと選手はやはりNO.1棚原良選手でしょう、ほかはNO.7石川出選手、NO.5村山裕次選手などの動きにも注目です。
背番号と共に注目度もNo.1の棚原良選手です(前の試合で目を負傷してしまっています)。夢である海外挑戦を機に1年間チームを離れることになったが、10月からコラソンへの復帰となりました。
小学校から大同特殊鋼時代の日本リーグまで全カテゴリーで日本一を経験している選手であり、2013年シーズン途中にコラソンに加入し、約3シーズンチームの得点源として活躍していた絶対的エースです。
スタイルも良くイケメン、しかも声も渋い!彼の強気なプレーが持ち味の、外からのシュートに期待がかかります!
ハンドボール王国と呼ばれる沖縄で、琉球コラソンの選手はどのタイミングでハンドボールと出会いましたか?
兄がハンドボール部に入っていて、ハンドボールを知りましたね。7歳くらいの時だったかと。
僕もおなじで、小学生2年生の時に、兄の影響でハンドボールと出会いました。
僕は茨城出身ですが、中学生からハンドボールをプレーしていました。
子どもたちをコートに招いてのハンドボール教室も
プロを意識したきっかけはありますか?
大学4年生の時にコラソンの試合を見て、コラソンに入ろうと思いました。
子供たちにサインを求められた時ですね、これは本気でやっていくしかないと決心しました。
大学4年の時、引退が近付いた時です。まだまだハンドボールをやっていきたい気持ちが抑えきれませんでしたね。
沖縄のハンドボールは小、中、高とどうして全国的にも強いと思いますか?
指導者の質と数が圧倒的に高い。
ハンドボールを行う環境が良いから。
家族にハンドボールをしていた人が多く、生まれた時から身近にハンドボールがある。
なぜ、コラソンではサポーターのことをファミリアと呼ぶのでしょうか?
ファミリーのように接してくれる。そして選手もファミリーのように接する為。
家族という1番身近な存在として、共に戦う。
ぜひ、ファミリアへのひとことをお願いします。
日本一になる為に、一緒に戦いましょう!!
今年10周年と節目の年でプレーオフ出場、日本一を目指して頑張ります!!
10周年という節目の年ではありますが、環境の面ではまだまだ他の選手と並ぶところにはいません。沖縄のために、戦う私たちにこれまで以上の応援をお願いします!!
琉球コラソンの試合観戦をしてみて
試合開始は18:00からスタート、私が試合会場に着いた16:30にはもうすでに小、中、高校生と思われる沢山の子供たちが親御さんと一緒に長い列ができていました。
対戦相手のトヨタ車体はリーグ2位の強豪チームで、琉球コラソンはこれまで1度も勝利した事のないチームなので難しい試合展開が予想されていました。17:00から試合会場に入ると。両チーム共にウォーミングアップ中。
ビックリしたのがその体格差!コラソンの選手が決して小さいワケではありません。トヨタ車体の選手はハンドボール選手というより、ラグビーやアメフト選手のような身体つきでひとまわりもふたまわりも大きく感じました。
ですが、ウォーミングアップの練習ではコラソン得意とするの攻守の速さとチームワークの良さが見伝わり、背番号1の棚原良選手の沖縄カムバック試合というのもあり会場のファミリアの雰囲気の盛り上がりも感じました。
前半は9-9のドローで前半を終了すると、後半は実力の差がじわりじわりと出てきて終わってみると19-25の6点差で残念ながら負けてしまいました。ですが、最後の最後まで諦めないコラソンの選手達そしてファミリアの皆さんの声援に感動しました。
今の努力を未来に繋げていく、コラソンの選手たち
沖縄には、バスケットボールなら“琉球キングス”、サッカーなら“FC琉球”があり、ハンドボールなら“琉球コラソン”があります。どれも沖縄県民には浸透しているチームで、どれもプロスポーツだと思っていました。
今回コラソンの取材をするにあたって丁寧なご対応をしてくれた広報の石田さん。広報の専任だと思っていたら選手兼広報だったのです。話を聞いてみると、「選手はみんな普段は仕事をしている。朝から仕事を終えてから練習が始まる。正確にはプロじゃないんです。」とのこと。
なんと、私達と同じように朝から夕方まで働いて、その後練習し、そして試合のある週末には県外へ遠征したり、ホームの沖縄なら試合会場の設営までしているとのことでした。
少し馬鹿な事聞いてしまったと今考えると思うのですが、「え?いつ休むんですか?」と私が聞くと、石田さんは笑顔で「皆ハンドボールが好きなんで!それに周囲のサポートもあるし、年々環境も良くなってきているのでこれからですよ。」と今も大事だけれども、コラソンのこれからの未来もチームとして共有しているんだと思いました。
この間観戦に来ていた子供たちの誰かがコラソンのユニフォームを着ている姿を想像しながら、1戦1戦“今”を戦いながら“未来”へ繋げる大切さを知る事ができ感動しました。
今回初めてハンドボールを観戦させて頂いて、これまで見た事のないスピード感とフィジカルコンタクトの激しさそして時折みせる華麗なパスワークや、滞空時間の長いジャンプからのシュートは会場で、また生で観たいと思いました!
この記事を読んで頂いて琉球コラソンに少しでも興味を持ってくれる人がいるなら素直に嬉しいです。
今年は残りのホーム戦は12月2日(土)14:00開始と12月3日(日)14:00開始の試合が宜野湾市立体育館で行われます!私も行くので会場で見かけたら声かけて下さいね(笑)。
みんなでコラソンを応援して、沖縄のスポーツをもっともっと盛り上げましょう!琉球コラソンの試合情報はコチラです。