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沖縄の代名詞である青い空、青い海を見てWowWowと感動していても、悲しいかな何日もすればそのうち慣れてしまうことでしょう。泳ぎ疲れて、眺め尽くしたあとは「今度は釣りかなぁ~」と思い始めても不思議ではありません。
沖縄ではどこに住んでいても車を20~30分も走らせれば海に辿り着くことができます。この環境の中で釣りを手軽に楽しまないということは、アラスカに居ながらオーロラを観ないというのと同じくらい勿体ない!
…というわけで、思い付きで釣りをしてみることにしました!思い付き時の釣り装備は、ゼロです。ドライブ中に思い付いてしまったもんだからしょうがない。
まずは釣竿のレンタルから
当方、釣り初心者。まずは何から手を付ければ良いか分からなかったので、まずは「釣り レンタル」で調べてみることにしました。すると、結構出てきます。いくつかの釣り具屋さんがレンタルで貸し出してくれているようです。嬉しいです。
タイプは様々あれど、1000円からレンタル可能。これに重りやエサやクーラーボックスを買っていざ出陣。総額約5000円ほど。目標は「釣った魚を居酒屋に持ち込んでそれをツマミに酒飲む」に設定しました。沖縄の海を全力で味わおう!
※持ち込み可能な店舗は事前にお問い合わせ下さい。お店によりますが基本的には調理料金が発生します。
今回、レンタルで利用したのは名護市東江のフィッシングステップ名護店さん。豊富なラインナップで釣り用品が全て揃います。しかも24時間営業とのこと!今回は、釣り糸のセッティングが分からなかったのでそれまで御好意でして頂きました。
【店名】フィッシングステップ名護店
【住所】沖縄県名護市東江5-17-10
【電話】0980-53-3007
【HP】http://fishing-step.com/
釣りスポットへGO!
改めて、僕は初心者です。最適な漁場がどこかすら分かりません。お店の方に訊くと、風向きを考えると今日は屋我地島とのこと。さほど遠くもないので、今日のスポットは指示通りそこに決まりです。
案内通り到着しました、屋我地漁港。せり出ている場所もあり釣れそうな気配ムンムンです。
しかしながら、「釣り禁止」の張り紙が。問い合わせてみると「県内の漁港では原則一般の方の釣りは禁止しています」との回答が。注意しないといけませんね。漁港以外の海岸では大丈夫とのこと。
こうなれば!もうこうなれば、せっかくなら観光も兼ねて隣りの古宇利島に行くことにしよう!地元沖縄県民ですら観光客に変わる場所、それが古宇利島。
その中でもトケイ浜は湾のような構造になっていて魚が集まりやすいと聞いたことがある!
絶壁すぎて釣れませんでした。
釣れませんでしたというか、岩場過ぎて座れもしませんでした。別にケツに岩を刺してまで釣りしたいとは思いませんし、そこまでするならスーパーでお金出して魚を買います。古宇利島へは、綺麗な海を眺めに来たのだと自分に言い聞かせて移動することとします。
ん~困った。思い付いてはみたものの2時間経っても漁場が見つからない。
検索します・・・すぐ出て来ました。名護市東江の東江テラス。国道58号線のTSUTAYA名護店の裏手の海がその場所です。
2時間の迂回を経て、釣具をレンタルしたお店があった場所から徒歩3分のところに辿り着きました!
まあ、ここで得た教訓は、思い付いたら思い付いたなりに、適当に近くの海岸に行って適当に探してみる、が結局は主旨にかなっているということです。
よっしゃ、今日のおかずを仕留める。この何が起こるか分からない社会情勢の中、最も生命力のある男は狩りのできる男と自給自足ができる男だと本気で思っていますので、自分のバロメーターを証明する時間でもあります。
エサはまずオーソドックスという印象があるオキアミから。手が臭くなるのでウェットティッシュは必須。(このあと臭いが取れずに苦労したので、この際ルアー買っても良いかも知れません)
ここでは、陽が出ている時間帯は、アーガイ・イラブチャー・トカジャーなどが釣れるとのこと。では、いざ一投目!
わたくし、めちゃくちゃ笑っております!まだ釣っているわけではないのに、釣り糸を海に落としただけで、「ワヒャヒャヒャ~」と言っているのが分かるくらいに笑っております!釣りができているという現実にハイ状態です。
しかし、この日は多少潮が早かったせいか、仕掛けておいたオキアミがすぐに流されてしまいます。ここままだと、わざわざコツコツ大海原に1匹ずつエビを提供しているだけの人ですので、作戦変更です。
エサを、流れにくいニンニク入り練り餌のまるちゃんに変更。
実は魚って嗅覚がかなり鋭いらしいです。だからと言って、本来は山のモノであるニンニクを海のモノにあげて食い付いてくれるのか。獲物の嗅覚にフックさせていくのであれば、もういっそのこと化学調味料を撒いた方が早いのではないか。それで釣れたら、食べる時にあらかじめ下味が付いてくれるので良いのではな…
HIT!!
ニンニクのポテンシャル!
そうだよね!ニンニク美味しいもんね!
僕もニンニク好きなんだよね!
GET!!
よく見る魚ではあるけど!名前は知らないけど!
そんなに大きくはないけれど、作戦が成功した喜びで僕は小躍り。
写真では確認できませんが、僕は足をバタつかせながら喜んでいます。
そして、この魚を入れるクーラーボックスに海水を補充しようと、海側の手すりのそばに行ったその時。
バタつかせていた太もものポケットからスマートフォンが海に落ちてしまいました。
ドン引きです。
心から喜べていた時間は10秒も無かったと思います。
拾い上げることすらできず、沈んで行く様をただただ見つめて叫ぶことくらいしかできなかった。色がシルバーだったので、光を反射してキラキラと輝き、パッと見、高級な鯖でした。
喜びの最高潮から気持ちを叩きつけられると、ナチュラルにこんな感じになります。「釣りやるとか思いつかなければ良かったー!」って言っています。
本当は携帯ショップにいち早く行きたいのですが、その気持ちを断ち切り、己に克った男なんだという認識のもと、記事の続きをお楽しみ下さい。
「行くぜ~」って言って、
「釣れんけど?さっきの電波で魚全部死んだんじゃないかな?」って振り返って、
「今度こそ!」ってまた投げて、
「釣れんけど?オレの存在意義って何なの?」って問いかけて、
さらにグルメな奴ら用に、オキアミとニンニク練り餌をミックスさせてガーリックシュリンプ味を作ったりしましたが、一時間以上繰り返しても一向に反応が無いので、もう練り餌をちぎって投げました。
元々、練り餌が無くなれば帰ろうと思っていました。そこを踏まえて、ちぎって投げました。
もう集まって来ただろう!さあ、最後の一投です。
…お疲れ様でした!オールアップです!
本日の釣果は、5cmくらいの魚1匹!場所とタイミングが合えばもちろん大漁になる日もあるはずですが、今日はそういう結果だったということです。
目標としていた「釣った魚を居酒屋に持ち込んでそれをツマミに酒飲む」は店主に怒られるのが嫌なので断念することにしますが、せめて家に持ち帰って調理しようと思います。
美味しく食べるね
こうやって見ると、命を頂いて僕らは生きながらえられているんだって思いますよね。
1.鱗をこそぎ取って、
2.頭を落として内臓を取って、
3.二枚に下ろしました。味付けは沖縄を感じられるべく、石垣の塩と八重山で多く使われている島胡椒(ピパーチ)でシンプルに。素材を活かそう。
4.両面しっかり焼いて…
5.完成しました!お皿いっぱいに盛り付けることができました!緑もオレンジも、色とりどりです!嬉しいです!
身が少なく骨は固かったのですが、味はタンパクな白身ながら新鮮さも手伝ったのでしょう、ホクホクしていて美味でした。それより何より、今日自らの手で釣り上げたんだという気持ちが最高のスパイス。
何の魚だったのかな?
食べた後で何ですが、これ何の魚だったのかな?そこそこカラフルだったけど食べても良かったのかな?(沖縄ではカラフルな魚が市場にガンガン並んでいますが)そこで、釣り好きの友人に訊いてみることに。
どんだけ人気が無いんだ。釣り人からは外道と言われ、猫からは、ん~嫌いではないけどあったら食べるかなぁくらい、みたいな扱いされて!
しかしこの敬遠されがちなスズメダイ。初夏は脂が乗って実はシーズンだそうで、福岡北部では郷土料理として塩焼きなどで食べられているとか。他にも唐揚げにすると美味しいそう。
就寝前に思った
沖縄は思い付いたら手ぶらでも釣りを楽しめる場所というのを実感。そう言えば車のトランクに釣り竿を置いてる人もけっこう多いのを思い出しました。
予定がない一日にふと釣り。仕事終わりにYシャツのまま釣り。良いじゃないですか!
※ちなみにナガハマ竿はあります。はい。