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県民の大好物フレーズ「初上陸」。
今回も来ましたよ!沖縄に”フォーミュラのレーシングシミュレーター”が初上陸!
ステアリングから伝わる振動、上下左右にシートが動くリアルな挙動。実車さながらの精度にまで高めた開発秘話、沖縄への貢献意義などを、ZENKAIRACING代表の林寛樹さんにお話頂きました。
これは、県内のF1ファンの皆さんは胸が熱くなることでしょう!
これがこのマシンの凄さだ!
シミュレーターと聞いて、ゲームセンターにあるマシンの豪華版くらいに思っている人、まさかいないですよね?
先に伝えておきます、ほぼ本物です。
まずはこちらをご覧下さい。
ポイント①「実機さながらのリアルな挙動」
先ほどの動画をご覧になったら分かると思いますが、ブレーキを踏むとしっかりと重力が掛かり前方に身体が沈み込みます。
シート下に実装された専門設計のピボットが、縦横無尽にジャイロ的な動きを表現します。
駆動部分だけがリアルな挙動を司っているわけではありません。
パーツの剛性にも強くこだわり、ブレを極限まで少なくしました。
林さん
シミュレーターの精度を上げるために実際のフォーミュラマシンを購入し、自分でドライブ。そこから得られた感覚をもとに、鉄板を分厚くし、ボルトを太くするなどして剛性を高めました。また、本物のレースカーで使用されているベアリングを内蔵しています。
こだわったのは、繋ぎ合わせるパーツの面と面を、1/100ミリ単位でピッタリと密着させていること。こんな細密なフライス加工しているところなんて、他にないんじゃないかなぁ。いや、絶対に無い!!!これがもたらす剛性感には気づいて欲しい!
ポイント②「全方位から飛び込んで来るリアルサウンド」
実車からマイク集音してそれぞれマシン毎のオリジナルサウンドデータを作成しています。
林さん
ギア速やエンジン回転数で音を変化させ、異音であるノッキング音も作成しました。走っているコースによる微妙な差も再現。路面のゼブラゾーンも音の感覚で分かります
著者の知り合いのF1マニアに電話口で音を聞かせたら「V10搭載のF1マシンでしょ?」って当てちゃうくらい音も本物さながらでした。
ポイント③「精巧に設定されたシチュエーション!」
なんと、マシンは250種類以上から選択でき、それを世界中の約50以上のコースを疾走することができます。
林さん
自然環境による影響などシチュエーションも多様に再現しています。気温や天候、さらにはタイヤに付着した砂の影響を加味した路面の摩擦係数まで調整されていますよ
フォーミュラはレースを左右する要素が多いことも、ファンが虜になる理由のひとつ。以下の環境についても細かく設定が可能です。
トレーニングとして使う場合は、狙っているレースの施行条件に合わせて調節ができますよね。
天候/吸入空気温度/時間帯/路面状況(cleanからdustyの5段階)/燃料重量の影響/タイヤの摩耗/衝突時のダメージレベル/他車のアグレッシブ度/他多数
このように、複合要素を高いレベルでパラメータ調整したのが、この「ZENKAIRACINGフォーミュラシミュレーター」です!
僕も体験させて頂きました。ステアリングを強く握っておかなければならないし、上下左右に全身運動。終わった後はジトっと汗をかきます。もちろん、めっちゃむずいです。
沖縄県出身のカートレース日本代表・平良響選手もこのクオリティにお墨付き!
「実際に登場するサーキットを何度も走ったことがありますが、体感的には実車にかなり近いです。トレーニングにも充分足りるレーシングシミュレーターシステムです」
より本物に近づけるために…
なぜここまで、五感を本物に近い状態まで運ぶのを可能にしたのか。
それは、実際にマシンがコースを走って導き出した”実測データ”を基に開発されたものだからです!
車の状態を数値化する「データロガー」が搭載されたフォーミュラーでコースを走ります。路面の起伏はレーザースキャンで取得。
アクセル・ブレーキの、車速、エンジン回転数、冷却水の温度、油圧、油温、空力etc…該当の操作でどういう数値が出たかを実測します。
あとは、シミュレーターを実機マシンの数値に当てはめていく作業。
この実機とシミュレーターの乗車を反復的に繰り返して、双方のデータを突き合わせます。これにより精巧な挙動を追求していきます。
その他、このシミュレーターには多くの英知が結集されています。
システム・ミドルウェア・パーツなどそれぞれの分野のプロフェッショナルパートナーと協業。さらに、コースやマシンデータの制作などは世界中のシミュレーターマニア達が改良の手助けをしてくれるんです。
どんどん蓄積していくデータと経験値…進化を止めようがありません。
開発者の林さん、熱量が高すぎた結果ついに…
開発者であるZENKAIRACINGの林寛樹さん。
システムや実測データの章でも度肝抜かれましたが、もしかしたら一番やばいのはこの人かもしれません。
データを超越した感覚を手に入れて反映させるために、林さんはなんと…
自らフォーミュラマシンを購入し、フォーミュラライセンスを取得しました!!
林さん
国内のサーキットは実際に走りました。走ってみたらシミュレーター上の微妙な違いに気付けるんですよね。
より高いレベルの感覚を知るために、自分の操縦技術も高める必要があるので、開発のためにフォーミュラも鍛錬しているという感じですね。
元々はシミュレーターの精度向上を目的としてフォーミュラマシンを購入しましたが、いまでは逆転現状が起きてまして、フォーミュラマシン速く走らせるために必要な改善をシミュレーターシステムに施していく、、結果、2019年度は年間12戦もレース参戦しています!(汗)
ジェントルマンドライバーとして、ゴリゴリの現役レーサーです!
林さんの実績
2018年参戦実績
・スーパーFJ筑波シリーズフル参戦(全6戦)
・スーパーFJ岡山シリーズ・サマーフェスタスポット参戦(2戦)
・スーパーFJもてぎシリーズ最終戦スポット参戦(1戦)
・スーパーFJ日本一決定戦2018参戦
2019年参戦実績(予定含む)
・スーパーFJ筑波シリーズフル参戦(全6戦)
・スーパーFJ岡山シリーズ第3-5戦スポット参戦(3戦)
・スーパーFJ鈴鹿シリーズ第1-2戦スポット参戦(2戦)
・スーパーFJ日本一決定戦2019参戦
この開発者の熱量あってのシミュレーターです。
林さん
私は複数の事業を行っているのですが、シミュレーター関連で出た利益はすべてシミュレーター開発に投入しています!言い換えれば、シミュレーターシステムが売れなくなると開発も止まってしまいます。なので、ZENKAIRACINGのシミュレーターシステム、ぜひ購入してください(笑)
沖縄のモータースポーツの可能性と今後の展開
沖縄に先駆けて、東京・名古屋・岡山に拠点展開されているレーシングシミュレーター。4番目の拠点として沖縄を選んだ理由とは。
林さん
沖縄にはインバウンドで多くの人が集まります。世界的にも人気があるモータースポーツが盛り上がったら良いと思っています。これまで、沖縄にこういった本格レーシングシミュレーターはなかったので、多くの人に触れて欲しいです。
選手の育成という観点から見ても、意義がありますよね。
林さん
沖縄には大きなサーキットがないから、レーサーは経験値を積む機会が少ないですよね。県外に遠征しようにもコストが掛かる。走りたくても走れていない人が多いんです。そこをカバーするのがこのシミュレーターだと思っています。初めて走るコースなんだけど数を乗れているという感覚って大事だと思います。
林さん
今年7月には、ベトナムのホーチミンにもシミュレーターを設置。ベトナムに東南アジア諸国向けの拠点も作ります。アジア、世界でもシミュレーターを展開していきます。
沖縄のモータースポーツファンのみなさん。このグッドニュース、受け止めてもらえましたでしょうか?
私はきっと、このフォーミュラレーシングシミュレーターが、沖縄のモータースポーツ振興の一助になると信じています!
導入・体験などの問い合わせ先
プランニングヴィレッジ株式会社 名護事務所(沖縄代理店)
担当 : 真栄田
【住所】名護市字宇茂佐361-2 ラ・ベルメール301号室
【電話】098-911-1981
ZENKAIRACING WEBサイト
https://zenkairacing.com/