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こんにちは、ナガハマヒロキです。
唐突ですが、今日は僕の女房を紹介したいと思います。
いつも旦那がお世話になっております。妻の広子です
上は結婚届を出した時の写真。真ん中に写っているのは当日受理してくれた職員の方です。
「風情出して行こうぜ!」を合言葉に普段から旦那・女房と呼ぶように決めたんです。
そんな女房は、関東生まれ関東育ち。沖縄へはこの夏に本格移住して参りました。
「沖縄料理も覚えなくちゃね☆」などと話す健気な女房ですが、もし、沖縄の方言や発音、沖縄の人がよく使う擬音でレシピを作ったら、移住したての僕の女房はしっかりと、リーディングして料理を作れるのか検証してみました。
参考:沖縄方言辞典
https://hougen.ajima.jp/
沖縄方言レシピで料理を作ってみよう!第1問!!
最初にレシピや分量を見せては、文脈から判断がついてしまう可能性があったため、まずは食材のリストのみを見せることに。
【食材】
- チマグ・デークニー・クーブ
- サーター・シマー・ソーユー・カチューだし
チマグを買ってきました。
チマグ、チマグ、チマアグー、あぐーだ!
ということで、チマグは豚肉だと推測しました!
僕は心の中で、豚肉のさらに品種をメニューに載せるわけないだろと思いながら続行です。
【レシピ1】
チマグはグトゥグトゥした湯に入れて茹でます。湯は捨てましょう。次に水とシマーを加えヤファラカク茹でてから、テーゲーな大きさに切っておきます。
グトゥグトゥは擬音ね。沸騰でしょ。シマーは泡盛ね。分かるよ。ヤファラカクもこれ日本語じゃん。柔らかくね。テーゲーはこれだと、一口大って意味じゃないの?
なんと、完全クリアです。最後のテーゲーはニュアンスは違うものの、結果的には正解です。
わざと間違えて記事を成立させるという女房風情は無いのか。
あぐーはこの脂が美味しいのに全部捨てることに。
那覇でキャンプを張っています読売巨人軍の記念ボトルです。家で眠っていましたので古酒になって良い感じですよ。
次の食材はデークニ—です。
デークニ—、デークニー。デークの部分が田楽みたいだから・・・こんにゃく?
【レシピ2】
デークニーは皮をむいて、3cmほどの半月切りにします。
デークニ—は皮をむきます?
レシピの説明に忠実にやってもらいます。一応剥こうか。
そのあとは3cmほどの半月切りにします。
曲線を作り出す包丁さばきを見せてくれました。
次の食材はクーブです。
クーブ。これはカブ。でもカブがないから大根で代用する」
【レシピ3】
ナービにカチューだしを用意し、茹でたチマグ、クーブ(できれば結ぶ)、デークニ—を入れ、デークニ—とクーブがヤファラカクなるまで煮ます。
カチューだしは鰹だし。茹でたチマグと、クーブ・・・できれば結ぶ!!??
これ分かった!うわ〜分かった〜!クーブって昆布だこれ昆布のことだ!うわ、うわ〜昆布だこれ!もう〜
と言いながら、大根を結んでもらいました。
【レシピ4】
レシピ3の鍋にソーユー、サーター、をタックワして、グテーな火でグトゥグトゥ〜してきたらヨーバーな火で20分くらい煮込んで出来上がりです。
ソーユーは醤油(正解!)、サーターは砂糖(正解!)をタックワして・・・混ぜるって意味かな?グテーは分からんけど、そのあとのグトゥグトゥが沸騰だから強火(正解!)ヨーバーは弱火(正解!)
味付けは完璧だったので美味しくないわけはないでしょう!
完成しました。
豚の余分な脂を取り除きながらも、肉本来の旨みは健在。小さめに結んだ大根が味を多めに吸い込み、存在感抜群。こんにゃくも半月切りにしたことで全方向からダシを吸い込み全体のアクセントとして機能している。何と言ってもご飯と合う至極の逸品だ
美味い!美味いですよこれ!
クーブをカブ→大根と間違えてたのですが、結果的にデークニ—は大根の意だったので、切り方や大きさの差はあれ大きな違いは無いという偶然も手伝う形。チマグと思って買った豚コマも、元は同じ動物だし、ベースのダシはノーミスだし美味い!
あまりに美味かったので、汁を残しておいて、翌朝ご飯にかけて食べるという活用術も。大活躍です!
本当に作りたかったのはこれでした〜
正解は「豚足の煮込み」!!
チマグは「豚足」、デークニ—は「大根」、クーブは「昆布」がそれぞれ正解です!
それでは、もう一料理いきましょう!
女房!リベンジなるか!!2問目!!
【食材】
- ウヮーの肉・たまなー・まーみなー・スバ
- アンダー・ソース
ウヮーの肉を買ってきてもらいました。
多分、鳴き声からその呼び名が付いたと思うのね。『ウヮー』って鳴きそうなのは豚でもなくて鶏でもない。牛!
女房よ、牛は「モー」だ。アメリカでも牛の鳴き声は「moo」だ。沖縄でもきっと「モー」のはずだ。
【レシピ1】
てーげーに切ったウヮーの肉をアンダーで炒めます。
「アンダー分かる!家の冷蔵庫にあるよ」
と取り出したのは・・・
先に答えると、確かにアンダーは「油」という意味だけど、それはどっちかと言うと「アンダギー」です。
沖縄のお菓子でおなじみサーターアンダギーは直訳すると「砂糖油揚げもの」です。勉強になったね。
一向に火が通らないという現実に気付いてしまいました。しかし、まずはレシピに忠実に。
次の食材はたまなーとまーみなー。
たまなーで選んだのはこれ!
卵です。卵を持つ指さばきが絶妙です。
まーみなーはこれです。
漢字で表したら、まーみ菜ーってことだと思う。響きでこれ
【レシピ2】
ザク切りにした、たまなーとまーみなーも一緒に炒めます。
たまなーをザク切りにしましょう!
「ごめんなさい、ごめんなさい」と言いながら卵をザク切りにする女房。
「これ有精卵じゃないから謝らなくても大丈夫だよ」と言い聞かせる旦那。
「卵は焼いたらザク切りにできるよね!」ということで、玉子焼きにしてザク切りの工程を乗り切ります。
こうやって見ると色とりどりのフライパンの中身。
【レシピ3】
スバをマースと胡椒を入れて炒め、ンブシュン。
『沖縄すば』って表記されているお店もあったからこれは分かる。
今回はもっちり食感が特長的な与那原そばの麺をチョイス。パッケージに書かれている呪文のような言葉『りかりかかりんだ』は『どれどれ、食べてみよう』という意味とのこと。
「マース?マース?何だろう。お酢かな?」と言いながらお酢を取り出す女房。その時「おっ!!」という歓声が上がりました。
「まろやかな酢!略してマース!」
なんてピンポイントなレシピなのでしょうか!商品製造元のイオンの回し者でしょうか!
最後のンブシュンは、ん〜潰すって意味かな
と一応マッシャーで潰してみることに。訊いたら、「不毛なことだとは分かっている」とのご回答。
【レシピ4】
ソースを入れて全体をチャンプルーさせます。
一応、肉も野菜も入れて、麺も入れましたし、ソースで味は決まったはずですし・・・完成です。
下処理を怠ったまま使用した油揚げからは、油の酸化した風味が溢れだし、その上、いつも以上に多く入れたお酢の香りが全体を包み込み、2種類のタイプの違う酸味がフォワードとなり前線にしつこく走り込んで来る。結局一番美味しいのは玉子焼きとなり、無意識のうちにお箸が玉子を探し出している。そんな至極の一品
味はさておき、一応限りなく近いことは近いのですが、模範解答はこれでした〜
「ソース焼きそば」
ウヮーの肉は「豚肉」、たまなーは「きゃべつ(玉菜)」、まーみなーは「もやし(豆菜)」がそれぞれ正解です!
豆はマーミと言い、ちなみに、沖縄特産のジーマーミ豆腐は、地豆、すなわち落花生、ピーナッツ豆腐との意味です。落花生のアレルギーを持っている方は気を付けて下さい。
ンブシュンは「蒸す」という意味ですね。上記の工程では蒸し焼きをせよ、とのことでした。
というわけで、ある程度は本来のレシピに近付けることができますが、一回の選択ミスが取り返しの付かないくらいの不味さを生み出すことがある、ということが分かりました。
それでも一生懸命、僕の(記事)のために、料理を作ってくれた女房よ、ありがとう!
以上、ライターのナガハマでした。