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沖縄のステーキ屋さんには老舗もあれば格安もある!「ステーキハウス88」担当者に聞く、沖縄ステーキ人気の理由とその歴史とは?

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2017.10.13

みなさんこんにちは!

泡盛じょーぐー(沖縄方言で「大好き」の意味)ライターのクダカです。突然ですが、みなさんお酒は好きですか?(未成年の方は、ダメ!絶対!)

終電を気にすることが少ない沖縄では、飲み会も長くなりがちなので「ついつい飲み過ぎちゃった」ということも多いのではないでしょうか。たくさん食べ飲みしたはずなのに、なぜか行きたくなるのが「締めのステーキ」!

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2015年頃から、沖縄では空前のステーキブームが到来しています。1000円代前半という、かなりリーズナブルな値段で食べられるお店が増え、若者から年配の方までみんなを虜に(写真は国道58号線沿いにあるハイウェイ食堂のステーキ!)。

そんな沖縄県民を見ていて、ふと思ったのです。「みんなどうしてこんなにステーキが好きなの?」、そして気になるのが「締めにステーキ」はいつからあるのか?ということ。

今回のおきなわマグネット最初の記事では、沖縄のステーキ事情にがっつり迫ってみます!

どうして沖縄県民はステーキが好きなの?

沖縄のステーキ文化の始まりは?

沖縄のステーキ文化は、歴史と深い関係があります!1945年(昭和20年)から1972年(昭和47年)5月15日に復帰するまでの27年間、沖縄はアメリカ軍によって統治されていました。日本本土から来るにはパスポートが必要で、通貨はドル。

羽振りの良い米兵を相手にしたステーキ屋さんやバーボンを揃えたバーなど、アメリカ文化を取り入れたお店も多く、そんなお店は「Aサイン」という米軍公認の許可証がないと営業できませんでした。ちなみに、Aサインの色は、飲食店が赤、バーだと黒、スーパーなどの小売店は青などと決まっていたそうですよ!

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そういえば、戦後働き盛りだったという私の祖父も、入退院を繰り返していた時ですら、ステーキは喜んで食べてたもんな(笑)。庶民でも手が届くほどリーズナブルで、カッコいい食べ物の象徴だったのでしょう!

それともうひとつ。沖縄では、輸入牛肉に対する関税が日本本土に比べて低かったことも大きな理由です! 日本へ復帰したあとも、しばらくは関税が低いまま。だから、沖縄県民にとっては身近な贅沢品だったでしょうし、旅行客の間でも「お肉が安い沖縄へ訪れたら、ステーキを食べなきゃ」と、ステーキ文化が徐々に根付いて行きました。

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そうそう、沖縄のステーキハウスには、いろいろなソースが並んでいます。その中でも、沖縄以外では見かけない「A-1ソース」というものがあることをご存知ですか?(写真の左端です)

トマトなどの野菜や果物はもちろん、醸造酢をふんだんに使ったもので、ステーキにぴったり!酸味を感じる独特な風味は、ローストビーフなどにもマッチしそうですね。けっこうクセになる味なので、お店で見かけたらぜひ一度お試しあれ!

「締めにステーキ」という文化はいつから?

那覇市辻や那覇市松山周辺には昔から歓楽街があり、そこへやって来るお客さんをターゲットにした遅くまでオープンしている寿司屋やステーキハウスも多かったそう。

特にステーキは、「ジャッキーステーキハウス」、「ステーキハウス金松」(現在は北谷町へ移転)、「ステーキハウス88」、「ジョージレストラン」などなど。店名を挙げたらきりがないほどの大激戦区だったんです!

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本格的に「締めステーキ」が流行り出したのは、約7年前。全国区のバラエティ番組で沖縄のステーキ文化が取り上げられたことがきっかけで、旅行客にも多く知られることになりました。

もっとステーキの魅力が知りたくて、「ステーキハウス88」辻本店にお邪魔してみた!

ここまで調べてみたものの、もう少し詳しい方にお話が聞きたい!ということで、那覇市辻に本店を構える「ステーキハウス88」にやって来ました。

今回は広報担当の仲里さんに、ステーキハウス88やステーキの魅力を教えてもらいます(仲里さんはシャイなためイラストでの登場となります、ご了承ください)。

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ステーキハウス88の歴史を教えてください。

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ステーキハウス88は1955年(昭和30年)、Aサインバー(アメリカ人向けバー)からスタートしました。そのあと、1978年(昭和53年)に民謡クラブから形を変えて、「ステーキハウス88」の1号店がここ辻にオープンします。

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え!最初はAサインバーや民謡酒場をしていたんですか?

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そうなんです。飲食業ということはずっと変わらないんですが。

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レトロな店内ですが、内装はずっと変わらないんですか?

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内装も変わっています。もともと、奥の席は大衆食堂のような雰囲気の座敷だったんです。靴を脱いで上がるより椅子の方が楽だよねってことで椅子に変更しました。さらに、席を増やしたり、席割りも変えてみたり。

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昔とは2階部分の入口の位置が変わってますね。

ステーキハウス88辻本店外観・内観リニューアル前の当時(昔)の外観です。入り口は同じですが、現在は右側が白い壁に変わっています。

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長くステーキ業界を引っ張って来られたお店として、最近のステーキブームをどう思っていますか?

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ステーキブームは本当にうれしいです!

うちは、ジャッキーさんがオープンして20年以上経ってからスタートしているんです。当時、この辺りはステーキハウスの激戦区で、那覇市街からもわざわざお客さんが来る状態。

お店ごとに特色があって、この辺に来たら、夜遅くでも美味しいステーキを食べられるぞってことで、かなり並んでいたそうです。

またこうやって盛り上がっていてうれしいですね。

「ステーキハウス88」のおすすめメニューはこれだ!

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なるほど、数々の困難もあったわけですね。それではいざ、ステーキ88のおすすめメニューを教えてください!

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信頼できるお肉を選びたいという方には、もとぶ牛を中心に扱っている県産和牛や、A4〜A5ランクの石垣牛。さらに、ニュージーランド産の「オーシャンビーフ」というナチュラルビーフもおすすめですね。

抗生物質を使わず、飲み水はアルプスの天然水。かなりこだわって育てた牛のお肉です。

その他にもいろいろなバリエーションのお肉があって、どの店舗でも20種類以上そろえていますよ。

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え!そんなに!そんなステーキハウス珍しいですよね?

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もしかしたら、うちぐらいかもしれないですね。

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でも、もう少しリーズナブルなお肉でないと…(笑)一番人気はどれですか?

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そうですよね(笑)このテンダーロインや赤肉ステーキが人気です!ヒレもサーロインも食べられるTボーンも食べてみてほしいですね。

あぐー豚Tボーン ステーキセット (1)

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テンダーロインはやわらかく、脂身が少ない部分で、お肉の旨味を味わいたい方に好まれます。

淡白なので、A1ソースをかけていただくのがうちなんちゅ定番の食べ方ですね。サーロインは赤身とジューシーな甘味のある脂身が特徴です。サシが入っていてジューシーなので牛本来の脂身の甘さを感じることもできます。

そして、赤肉ステーキは牛の赤身が強い部分のお肉を使用しているので、お肉自体の旨みを強く感じることができるのでお肉を食べている感覚が欲しいときにはおススメです。

赤肉ステーキセット

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お、なんだか懐かしい感じのプレートもありますね!

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沖縄らしい、AランチBランチもあるので食堂のように使っていただく方もいます。

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こちらは、本店限定メニューで「エビフライとテンダーロインステーキ」のセットです。昔からの定番で、これを食べに来てくれる長年のお客様も多いですね。

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ちゃっかり頂いちゃいました!お肉は柔らかくて、エビフライはサクサクで美味しい〜!(おきマグでの最初の取材からすいません笑)

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A1ソースもいいんですが、オリジナルのソースも試してみてください。「にんにくじょうゆ」にはフルーツも入っているので甘味を感じます。

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ニンニクの香ばしさと、フルーツのさわやかさ、そしてお肉のジューシーさのハーモニーが絶品です!こんな最高なお仕事があるとは..(笑)。

ちなみにですが、他にも昔からのおすすめメニューはありますか…?美味しくてもうお腹いっぱいなんですけど、念のため!

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この四角いハンバーガーも人気メニューです。

okinawmagunet-46ドドン!みてくださいこのボリューム感!

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アメリカのパンが四角だったそうで。昔からのロングセラーです。

けっこう大きなハンバーグが挟まっているんですが、昔からのお客さまにもずっと喜んで頂けるよう450円でやっています。持ち帰り用に買って帰る方も多いですね。

okinawmagunet-39オープンサンドのような盛りつけになっていて、自分でセットして召し上がるお料理です。

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なるほど〜、こうやってセットしていくいくわけですね。自分で味付けを調整できる楽しさもある、なるほどなるほど。

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せっかくセットしちゃったので、ガブッと行かせて頂きます!美味しくて、なんか本当にすいません!(笑)

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よく食べますね(笑)。最近では、2015年、辻本店の2階を「焼肉88Eighty-eight」として、焼肉とカニの食べ放題ができるお店に改装したり(カニの食べ放題は2016年から)、お肉を中心に様々なことに挑戦して行きたいですね。

okinawmagunet-19「焼肉88Eighty-eight」の店内は高級感あふれる!忘新年会などにもいいかも。

沖縄のブームに影響されたのか、県外でも注目度抜群のステーキ。

外国語対応も素早くスタートさせたり、焼肉を中心にしながらもカニの食べ放題も始めたり、いろいろなことにチャレンジする姿に勢いを感じました!

ステーキハウス88さんはなんと海外進出のお話もあるよう。今後も目が離せませんね。広報の仲里さん、ありがとうございました。せっかくなので焼肉88Eighty-eightの前で記念撮影も♪

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『ステーキハウス88辻本店』
住所:那覇市辻2-8-21
TEL:098-862-3553
営業時間:全日11:00~翌4:00(L.O.3:45)
定休日:年中無休(ただし年末・旧盆は営業時間の変更の可能性あり)

今行きたい!注目のステーキ店7選

ステーキ88のお料理を前に、今すぐステーキ屋さんに直行したくなった方も多いのではないでしょうか。そんなあなたのために私イチ推しのステーキ店をピックアップいたしました!沖縄の空前のステーキブームを引率する名店をご紹介します!

あれ、またお腹が空いてきたぞ…(笑)

1.ジャッキーステーキハウス

沖縄のステーキ文化を語るには外せない!1953年創業の老舗の名店です。しっかりとした歯ごたえの赤身が人気で「ベリーレア」というビックリな焼き方も。行列が絶えないお店ですが、意外と回転率はいいかも。ぜひ足を運んでみてくださいね。

住所:那覇市西1-7-3
TEL:098-868-2408
営業時間:11:00~25:00
定休日:正月(1/1)、盆(旧暦7/15、ウークイのみ)休み
WEB:http://www.steak.co.jp/

2.サウザンステーキ

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松山で24時間オープン!カフェのような雰囲気の店内で、200g1000円のステーキがいただけます。ちょっとおしゃれな感じのこのお店ですので、ひとりでも入りやすいでしょう。

住所:那覇市松山1-7-1
電話:098-867-9420
営業時間:24時間営業
定休日:年中無休
WEB:https://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47014308/

3.やっぱりステーキ

200g1000円のびっくり価格を最初に始めた大人気店です!繁華街の真ん中で朝5時までオープンしているので、朝までにぎわっていますよ。松山、牧志を中心に8店舗を展開しており、どこも大人気!最近では国際通り沿いにもOPENしていますので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。

やっぱりステーキ 1st カクテルプラザ店
住所:那覇市松山1-34-3 カクテルプラザビル1F
電話:080-6484-3888
営業時間:11:00~翌5:00
定休日:日曜日
WEB:https://tabelog.com/okinawa/A4701/A470101/47015276/

4.ジョージレストラン(改装中)

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1954年コザ(現在の沖縄市) で開業し、那覇市辻におけるAサインレストラン一号店として1956年から那覇市辻で営業している老舗のステーキレストランです。ステーキのほかに、ピザやタコスなども人気メニュー!ただいま改装工事中なので、2018年1月のリニューアルオープンを楽しみに待ちましょう。

住所:那覇市辻2-1-9
電話:098-868-5036
営業時間:11:30~翌1:00
定休日:月曜日
WEB:http://www.geocities.jp/georgerestaurant/

5.ピザハウス新本店

本島中部で憧れのレストランと言えばここ!異国情緒の雰囲気と手ごろな価格で本格的な洋食メニューを楽しめる店としてうちなんちゅから人気を集めているお店です。こちらも老舗で、1958年創業。そのピザハウスの本店がつい先日浦添に移転オープンしました。これは絶対行きたい!

住所:浦添市港川2-20-5
電話:098-875-3939
営業時間:11:00~15:00 17:30~23:00
定休日:火曜日
WEB:https://www.pizza-house.jp/

6.サムズカフェ

westmotorさん(@westmotor)がシェアした投稿

50~60年代の古き良き時代のアメリカを再現したレストランカフェ。鉄板焼きステーキで有名なサムズのお店ですので、その良質なサービスがうれしいです!オールディーズをBGMに、ステーキを中心としたバラエティー豊かなお料理を手頃な価格で楽しめちゃいます。

住所:北中城村安谷屋1934
電話:098-935-3699
営業時間:17:00~24:00
定休日:無
WEB:http://www.sams-okinawa.jp/cafe/index.html

7.レストランふりっぱー

Nyaziraさん(@sin_nyazira)がシェアした投稿

名護でステーキと言えばここ!海が見えるロケーションで美味しいステーキという贅沢。ステーキは180gから300gまで選ぶことができ、いずれもスープ・サラダ・ライス(orトースト)・ドリンク付きで、1900円から味わうことができます。テイクアウトもできるサクサクのパイも人気です。

住所:名護市宇茂佐162
電話:0980-52-5678
営業時間:11:30~22:00
定休日:水曜日
WEB:http://flipper1971.com/

以上、いかがでしたでしょうか。沖縄のステーキブームは今に始まったことではなく、戦後のアメリカ文化と共に育ってきた独自の食文化だということがお分かりいただけたかと思います。Aサインに代表される老舗のステーキ屋さんに続き、やっぱりステーキをはじめとした格安ステーキがその流れを多く盛り上げることになりました。

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ステーキを食べると思わず笑顔になってしまうのは私だけでしょうか?今も沖縄各地に続々とステーキ屋さんがオープンしているので、まだまだ増えるかもしれません。沖縄へ移住された際は、ぜひあなたもお気に入りのステーキ屋さんを探してみてください♪