沖縄移住応援WEBマガジン「おきなわマグネット」

頭を空っぽに。「半身浴をしながら本を読む」 #0.5mmの幸せ〜おきマグ JOB編集長 三好優実〜

水澤 陽介

2019.11.18

【Profile】三好優実(みよしゆみ):香川県出身。大阪や東京でエステティシャンとして働いたのち、5年前に沖縄に移住。移住をきっかけにエステを辞め、現在はフリーライター兼編集者として活動中。

ー 0.5ミリの幸せとは ー
沖縄県内で働く人の、「1」ではなく「2」でもない「0.5ミリ」分の幸せを感じる瞬間を5つご紹介する企画。日々のちょっとした幸せの瞬間を抜き取り、それをシェアすることで、みなさまの日常に少しの温もりをお届けできれば幸いです。

今回「0.5ミリの幸せ」をお届けするのは、おきなわマグネットJOB編集長で、フリーランス編集者の三好優実さん。

三好さんの働き方

エステティシャンとしてキャリアをスタートした三好さんは柔かい表情からは見せない、自分なりの生き方に悩んできた人。

10代から縦社会の組織の中で、上司から「仕事とは何か」という働く上でのイロハを徹底的に教わっていきます。しかし、三好さんの心の中では「わたし、社会不適合者なのかも……」と組織での自分の在り方に悩む日々。

そこで出会ったのが、組織に属さなくても一人で仕事を行える『フリーランス』という生き方。フリーランスになるきっかけとなったのは、インターネットで仕事を受注できるクラウドソーシングライター。約1年間クラウドソーシングで実践した後に、編集を知りたい・もっと文章がうまくなりたいと思い、株式会社パムに入社。決め手は「記事から人を感じるから」でした。

パムでは、共に働くチームメンバーや挑戦できる環境に恵まれ、自分のやりたい「編集」、書きたい「文章」を再確認することができました。そして2018年にフリーランスへと戻ります。

現在になって過去を振り返ると、「なんで皆ができることが私にはできないんだろう。なんでこんなに協調性を必要とする生活にストレスを感じるのだろう、と悶々とした日々を過ごしたからこそ、フリーランスの生き方を見つけられて。今は過去の経験に感謝ができるようになった。」といいます。

2019年でフリーランス2年目に入り、自分なりのいい記事をつくりたい。そして、自分と向き合うための空白をつくることでさらなる活躍する道を探したいという三好さんに、「0.5ミリ」の幸せについて伺いました。

三好さんの「0.5ミリの幸せ」

①心に幸せを。 「ひとりで半ランク上の寿司に行く」
わたしにとって、ワンランクではなく半歩ぐらいの贅沢をすること。最近お気に入りなのは、回転寿司のやざえもんにひとりで行くことです。

大切な仕事が重なり、プライベートが疎かになったと思ったとき、まず『美味しい』と思える感覚から取り戻したい。たとえ、めちゃくちゃ頑張っていると思えなくても、ちょっとだけなら幸せな気持ちに浸っていいよね?と思いながらのプチ贅沢。

②頭を空っぽに。「半身浴をしながら本を読む」
雑念が増えると、なかなか仕事が進まずに外へ出ることさえ億劫になっていきます。無駄なノイズから逃れるために、就寝前に湯船に浸りながら本を読む。本を読むことに集中することで、汗もかけるし、雑念が抜けていくんです。ゆで卵の殻がツルッとむける、新しいわたしに出会える感覚。

③時間が愛しく思える瞬間を。 「好きな人たちとお酒を飲む」
行きつけのお店で好きな人たちとお酒を飲む、たわいもない時間こそがわたしが大切にしたい0.5mmの幸せ。自然体に戻れるひとときをつくることで、いつものメンバーでさえお互いに同じ空間にいれることに感謝しつつ、ときに、結論がないことを話せるって幸せだと思うんです。

④ネガティブなわたしとさようなら 「リラクゼーションマッサージに行く」
元エステティシャンなので、身体の声を聞くことを大事にしています。身体からのSOSをキャッチして、負の感情を取り除くために、リラクゼーションマッサージでしっかりとほぐしてもらう。

身体のストレスに嘘つかずに、ため込んだネガティブな気持ちや老廃物を出し切るための特別な2時間。悪いものを出し切った後は、また明るい気持ちで過ごすことができるんです。

⑤1日だけダメ人間DAYをつくり 「たっぷりと寝る」
「休日にダラダラしていると、悪いことをしている気がする。」根が真面目なわたしにとって、丁寧に暮らすことも大事だけど、それだと息苦しくなってしまうことも。

週に1日だけ、すべての欲求を許す日をつくる、だから明日は頑張れるんです。だから、「今日は罪悪感を感じないぞ!」と15時間ぐらい寝てしまう。その日だけは、たっぷりと寝るわたしも許せるから、0.5mmの幸せを感じ続けられるんです。

「わたしがわたしでもいい」そう思える働き方に出会い、自分はもっと素直になれたという三好さん。繊細かつ豪快な性格、2つの顔をみせる彼女に対して隠れファンは多い。

ライターの一言

水澤

沖縄に移住してから文章の仕事に出会った三好さん。わたしの生きづらさ、を素直に語れるのも、カッコいいな!

<取材・文:水澤陽介/撮影:蓮池ヒロ>