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「沖縄にいてさ。10年後も、相談できるひとは近くにいる?」
突然、こんな質問をされたら、びっくりするかもしれません。
いま、友人に相談できたとしても、結婚や子どもの出産、また新居への引越しなどのライフステージの変化によって、悩みごとを打ち明ける機会がグーンと減っていくと聞きます。
でもね、
「そんな不安な自分を、全部拭い取ってくれた」
そう、真正面から言える職場があったら嬉しくないですか?
こんにちは、(心の中では)ヤクルトボーイの水澤です。
私の生まれ、新潟でもよく家にきてくれていたヤクルトレディさん。めちゃくちゃ話しやすくないですか。たわいもない世間話から親にも言えない××さえも、気付いたら時間を忘れて話しちゃう、そんなヤクルトレディさんの存在は何だろうってね。
沖縄でも、本社やエステサロンを含めるとなんと33ヶ所あって、宮古島や久米島などの離島にも拠点があるんです。でも、営業所をたくさん構えるのはなぜだろうと不思議に思っていました。
そこで今回は、沖縄ヤクルト豊見城センターにお邪魔して、ヤクルトレディはどうして地域の子どもからお年寄り、職場の上司やお局さんにまで愛されるのか。(ヤクルトボーイの)水澤が聞いてきました。
まずは、ヤクルトレディのお二人のご紹介を。
きっかけは、「子ども」と「沖縄移住」ライフステージに合わせた働きかたを実現

本日はレディばかりで緊張しちゃいますが、よろしくお願いします。
山本さん&赤嶺さん:よろしくお願いします。

沖縄ヤクルトについて、2016年まで80歳の女性が活躍していたと新聞でみまして。

そうそう、新垣ヨシ子さんですね。

ここまで働き方について許容できる職場も珍しいな、と。お二人は、どうして沖縄ヤクルトで働こうと思ったんですか。

私は、子どもがまだ小さくて。幼稚園に入る前だったので、お家の近くで子供を預けて仕事ができるところがいいな、と。あと、沖縄には家族で移住して、ずっと住もうと思っているので。まずは、沖縄に住むひととおしゃべりができ、友達ができるような仕事がないかなと探していました。

それで、ヤクルトに。どうでしたか、入社してみて?

訪問先のおばあちゃんから、地元の野菜や果物をもらったり(笑)。沖縄ならではの旧暦のことなど、すごく教えてもらうことが多いですね。

私たちは、お客様からお金をいただく立場なのにね。

野菜が高騰している、この時期にうれしいですね。

あと、子どもをセンター内の保育所に預けられるので、すごく便利で、安心なんです。

具体的に、どんなところが便利ですか?

私は、8時からヤクルトに出社していて。そのタイミングで子どもを預けられるので助かっています。
保育所の先生たちは優しく、小規模だから、先生たちが子どもをきちんと見て、変化に気付いてもらえる距離感がうれしいですね。先生と子どもの比率がいいんです。
あと、先輩のヤクルトレディーさんの方々にも子どもたちを気にかけてもらっていて、ありがたいですね。子どももね、「ヤクルト学園にいきたい!!!」というほどですよ(笑)。
沖縄ヤクルトの保育所は、1日205円(税込)で、8時半から16時まで子どもを預けられる。対象年齢として、6ヶ月から5歳の子どもまで入居は可能。

ヤクルト好きはこうやって作られていくのですね。赤嶺さんはどうですか。

私は、10年前にヤクルトに勤めていて。そのときは、乳製品と化粧品を担当していましたが、挫折してしまいました。でも、やっぱり化粧品が好きで、これからもやっていきたいと思って、沖縄ヤクルトに復職しました。

一度、辞められてから、戻ってくるまでのハードルはなかったのですか。

当時、一緒に働いていた同僚が、いまも一緒で。私は、それから10年以上、沖縄ヤクルトで働いているのですが、こうして長く勤められるところがいいですよね。

沖縄にも化粧品メーカーがたくさんあるなかで、どうしてヤクルトなんですか。

たとえば、百貨店やデパートに行くとフロアに化粧品がたくさん並んでいるじゃないですか。情報感度が高いひとは、インターネットをつかって、自分にあいそうな商品をピックアップして買う。もしくは、お店の店員さんに相談して購入できますよね。
でも、高齢者にとってたくさん化粧品が並んでいても、どれが自分にとってよいのか、選べないようです。でも、ヤクルトなら、こちらから一人ひとりの肌や悩みに合わせて提案できるので。
まだ、私は化粧品に携わって経歴が浅いほうですが、「あなたが選んでくれたからよかったわ」って言ってもらえる、そんな存在で居続けたいですね。
仕事の苦しさは、ほかのお客さまが救ってくれる。持ちつ持たれつの関係性とは

たしかに、対お客さまの商売だと一番うれしいお言葉ですね。でも、お客さまが今使っている化粧品からヤクルトさんの商品へと変えてもらうのは、難しいんじゃないですか。

そこは、沖縄ヤクルトの研修制度が充実しています。週に1回30分間の研修と月に1回1時間の研修を通して、健康に関する情報を学べるんです。

私も、はじめはドキドキで。でも、研修で知り合った同期とは、いまでもつながっていますね。ママ友みたいな関係で、すごく楽しいですね。

うんうん。たのしさが伝わってきました。

もう一度、研修に行きたいぐらいですよ(笑)。

お二人が優秀すぎるので、少しばかり苦労話を聞いてもいいですか。

え、苦労話はたくさんありますよ!やっぱり……、お客さまにお断りされるときはつらいですね。「もう、いいわ」っていわれたときなんて。

笑顔では帰っていきますけど、やはりお断りされたときはショックですね。

そんなとき、どうやって心のリカバリーしていくのですか。

まず、間違ってほしくはないのですが、ショックはショックですが、「ありがとうございます」とも思っています。お客さまが自分の気持ちを私たちに伝えてもらっているので。ナアナアで続けられるよりはキッパリと諦められるかなと。
リカバリーとしては、別のお客さまのところにいくと切り替えられていますね。

そうそう! 別のお客さまにいって、私のテンションをあげてもらっています笑 だって、寒い時期に訪問したときに、「来てくれてよかった。(体も心も)温かくなったわ」と言ってくれるので、またがんばれます。

励ましてくれる、やさしい言葉を投げかけてくれる、ヤクルトは温かい人たちで支えられているんだなと感じます。
「沖縄での不安はヤクルトが拭い去ってくれた」ヤクルトレディとして続けられる理由

互いに持ちつ持たれつの関係性なんですね。二人とも熱量が高いので、おふたりにとって、ヤクルトレディってなんですか。聞いてみたいですね。

ヤクルトレディとは・・・

そうですねぇ、ひとことで言えるかな。
(・・・しばらく経って)

私たち夫婦は夢があって2年前に沖縄に来ました。もちろん、遠く離れた沖縄に来ることはすごく不安があったんです。
土地にゆかりもない、友達もいない、子どもはどうしよう。そんな、三重苦の私にとって、子どもを職場で預けられて、地域のひとと関われて、しかも「ありがとう」といってもらえる仕事ってそうそうない。
もちろん、冬は氷を触ることで手が荒れるし、ヤクルトを担いで地域を歩くので肩が凝ってしまうし、つらいことはあります。
でも、感謝のひとことしかありません。だって、私から不安をぜんぶ拭いとってくれたのはヤクルトですから。だから、ヤクルトレディは究極の仕事だと思っています。

私は、化粧品に関わっているので。化粧品って、1本使い終えるまで、ひとによっては数ヶ月かかるし、お気に入りのものから切り替えてもらうためには、何よりもお客さまから信用してもらわないといけない。
でも、私から提案したものを信用してくれて「あっ、きれいになってよかった」と80歳を超えるおばあちゃんがそういってもらえて、本当にうれしい。
だって、お家で一人、暗いところで過ごしてもらうよりも、化粧をしてもらって、「どこかに行ったほうがいいかね?」「今日は絶対デートに行ったほうがいいですよ」って、お互いに笑いあえたらいい。それが、ヤクルトならできるんです。
地域の健康アドバイザーとして、長寿日本一を取り戻す一役をかってでたい
続いてお話を伺ったのは、沖縄ヤクルト本社にて勤めるお二人。ヤクルトの理念を聞いてみました。

早速なんですが、沖縄ヤクルトさんの理念を……ちょ、ちょっと赤嶺さん?

先ほどのお二人の話をきいたら、つい、いろいろね。

わかります、僕もお二人のヤクルト愛を強く感じてじ〜んときていたところでした。

赤嶺が落ち着くまで、ここは私が(笑)。沖縄ヤクルトの理念として、沖縄に住むひとに健康になってもらいたいという考えがあります。そこは一人でも多くの方が、ヤクルトの乳製品や化粧品を利用してもらって。あと、ヤクルトレディさんに経済的にも豊かになってもらってほしいと思っています。

ふう、落ち着いてきました。突然すいません(笑)。 加えていうと、身体の健康はもちろん、心も健康であってほしいですね。やっぱり、心身ともに笑っていてもらいたいので。

うちのビジョンとして、予防医学と言うのがあります。病気になってしまったらお医者さんが必要ですが、私たちは、その前に病気になりにくい丈夫な体つくりを!という考え方なんです。
腸が丈夫であれば健康で長生きに繋がるということで沖縄が長寿1位を取り戻せる一役を沖縄ヤクルトが買ってでていきたいんです。

化粧品をも取り扱っているのも、そこに通じていますか。

はい。身体の内側も外側も健康にしたいですね。やっぱり、女性からすると美容って心にも影響があると思います。もちろん、うちの基礎化粧品などで元気になってもらいたいですが、ヤクルトレディと会話することも合わせて安らぎの時間になったもらえたら、と。
ゆくゆくは、私たちが地域にとっての健康アドバイザーを目指そうと考えています。そのために、入社後の研修や勉強会では、ヤクルトの乳製品以外にも、健康に関する情報を学べるよう、さまざまな講師をお呼びしたり、情報交換をしているんです。

なるほど。健康アドバイザーを目指すために、沖縄県内に拠点が多いのも、うなずけますね。

ひとって病気になってから健康のありがたみを実感するんですよね。だから、私たちは、地域の中に入っていき病気にならないように、予防医学や健康に関する情報を発信することが大事だと考えています。
ぼくも、この会社にいなければ食生活が荒れていたので病気になっていたかも(笑)。

たしかに(笑)。朝から菓子パンかじったりしていますもんね・・・

・・・だから、それをカバーするため毎日ヤクルトを飲んでいます。おかげさまで病気なく、いまも働いていますし(笑)。
聞き上手で、相手の悩みごとに共感できる人は多くのお客さまから感謝される

訪問販売などはじめて行うひとにとって、ヤクルトさんの仕事って二の足を踏まないかな、と。話し下手のかたでも大丈夫でしょうか?

一昔前の訪問販売って、マシンガントークで、ガッーと喋る人、そんなイメージだと思います、次から次へと商品説明を繋げていくのが主流でしたが、今はちょっと違いますね。

ヤクルトレディでうまくいっている人は、聞き上手な方が多い。地域密着なので、会話が下手であっても、相手の話しをしっかり聞いて、相手の悩みごとに向き合える人が求められていますね。

たしかに。先ほど、お話を伺った山本さんも赤嶺さんも、お客様に褒められていましたね。そういう人って聞き上手のひとかな。

お客さまによってはおじいちゃん、おばあちゃんの場合も結構ありますからね。可愛がってもらえるんですよね。「あんたが来てくれるからね、長生きできるさ」ってね。

職場内では、若いヤクルトレディたちもいるので。年齢が近い人たちの中には、ママ友としてお休みの日に子どもを連れて、イベントや公園にいっていると聞きますね。お得情報も共有していたりして見ていて仲が良いな〜と思います。

もちろん、なかには25年以上務めている人もいて。冒頭で話してくれた新垣ヨシ子さんは40年間も勤めてもらっていたので、年齢的には上から下までバランスよくヤクルトレディがいますよ。

私は、もともとヤクルトレディでして。3年間、勤めたあとにセンターマネージャーとしてヤクルトレディをサポートする側につきました。今は企画で毎月の活動内容をどうすればヤクルトレディがやりやすくなるかを考えたりしています。
ヤクルトでずっと勤めていきたい人にとって、キャリアパスが開けていますね。
あと、ヤクルトレディには定年がないので。実は野望があるんですがここだけの話、定年後はもう一度ヤクルトレディとして勤めようかと(笑)。

お願いします(笑)。

えっと、時短勤務であって、勤務時間も融通が利いて、子どもは保育所に預けられて、定年後も勤められる。すごい。

ヤクルトレディさんには、この仕事を選んでよかったと思ってもらえたら嬉しいですよね。

私たちとしては、地域に必要とされる人間になってほしい。そのため、ヤクルトレディでやりたいこと、実現したいことを見つけてもらいたい。
隣にいる赤嶺が人事担当なので、ヤクルトレディにご興味があったらいろいろ相談してほしいですね。ほんと、赤嶺は面倒見がよくて(笑)。この前も、移住にあたり沖縄ヤクルトで働きたいと考えている方に、近辺の家賃から子どもが通う先の学校に関する評判まで電話で何時間も話しながら伝えていて。

いつか、ヤクルトレディとして、これから入られる方の後押しになりますからね。またその際は気軽によろしくお願いします(笑)。
沖縄で活躍するヤクルトレディとヤクルト社員さん、それぞれのお話を聞いて
取材の最中で特徴的だったのは、4名とも口々に語っていた「気付いたら、〇〇年も勤めちゃった!」その言葉の裏には、ご自身が働く意味ややりがいが、「人と人との究極の仕事」だからこそ、自然と見つかっていくのかと、そう教えていただくひとときでした。
インタビューを終えて、時計の針が15時に差し掛かるころ。子どもたちに目を配りながら、明日の準備を黙々と行なうヤクルトレディさんの姿が見られました。
きっと明日も、その先も。僕の手のひらサイズしかないヤクルトを抱えて、沖縄に住む人たちの笑顔と健康を生み出していくのです。
沖縄ヤクルト株式会社
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